住友シゲルは休めない

住友茂の多動な日々

クロスチャンネル 友達の塔

友達の塔を半分見て見た。


一言で言うと狂っている。


黒須太知という人間は本編よりもおかしいくらいに狂っていた。


本人が語る言葉によく自動という表現がある。


彼曰く、自分の持っている特性や衝動というものは意識がなくても、自動で表現されるということらしい。


それにしてもあまりにも酷かった。

自己の理想を妄想し、周りと会話が合わない。


現実の人間関係も妄想の中で理想化されている。


しかし、その妄想の中で見えてくるものは、黒須太一が理想としている高校生活であると感じられる。


妄想では、充実した高校生活。現実では躊躇なく、人を殺す殺人鬼。


人はあまりにも自分の理想と異なる状態が続くと狂いだし、壊れていき、妄想の中で生きて行くのかもしれない。


そう思うと村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の世界観も素晴らしいものだと思う。


自分の思い通りにならない現実で生きるのか、それとも自分の中にある理想の世界で生きるのか。


「生きていく」ということは、ほんの5文字程度の言葉であるが、難しいことなんだなと思った。